「退屈をあげる」坂本千明さん
ようやくです。
ようやく坂本千明さんの「退屈をあげる」を手にすることが出来ました。この作品は私家版として2014年に発刊され、その後第四版まで増刷されていたのですが、存在を知ったときにはもうすでに何処にも売っておらず、必死になって探し回っていましたが、手にすることが出来ませんでした。当時の日本で一番この本を探していたのは自分じゃないかと今でも思っています(笑)
そんなある日に新装版として発刊されると知り、もの凄く嬉しかったのですが、今度は発売されるまでが待ち遠しくて待ち遠しくて(笑)
そして迎えた10月末の台風の日、nowakiさんからの入荷案内をみてすぐにお伺いし、無事にサイン本を購入しました。坂本千明さんの直筆イラストが数種類あったのですが、あえて確認せずに選びました。きっとどれも素敵で選べなかったと思うから。
待ちに待った大切な本を家に持ち帰り、読む時は正座して読もうと決めていたけれど、ある時二階へ上がっていったあまぐりを迎えに行った際にふと手にとってしまい、あまぐりを膝に乗せたまま読んでしまいました。
泣いた。
けど、泣いたというのはあくまで体がそう反応しただけであって、きっとそんなに簡単なことではないのです。心にもわっと覆い被さってくる言い表せない感情。悲しいのか切ないのか愛しさなのかよくわからないけど、この感覚を感じることが出来るのは、これまで僕のそばにいてくれた猫たちのおかげであることだけははっきりとしています。すべての猫たちにありがとうといいたい。またその感情を引き出してくれた「退屈をあげる」という一冊の本は僕にとってとても大切な宝物となり、これからも両手で抱えて大事に大事に一緒に生きていきたいと思います。そして今でも密かにいつかどこかで私家版と出会える日が来ないかと期待しております。
こんな感じで僕の感情に優しく染みこんできたのですが、猫と暮らしていなくても「猫」という存在に何かを感じたことのある人には是非手に取っていただきたいと思います。
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